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バンドリ!の「迷子のおもちゃの見る夢は」

バンドリ!

オープニング とびらをあけたのは…?

市ヶ谷家 蔵

有咲との約束で、すでに市ヶ谷家の蔵には香澄とりみが先に来ていた。明日までの宿題を有咲に教えてもらおうというものだった。他の友達は段取りをつけて、もうすでに宿題は終わらせている。終わっていないのは香澄だけということか…。

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みんなバイトや部活などいろいろな仕事で忙しそう。有咲の姿がないということは、今日も生徒会の仕事で遅くなっているのだろうか?りみはちょっと心配になったが、香澄は宿題が終わったら一緒にでかけようと誘って来る。そういえば、商店街に新しくできた雑貨屋さんが気になっているので、そこへ行くのもいいかな。

有咲の帰りを待ちながら二人で雑談をしていると、上の方で扉のギイーっていう音がした。二人はきっと有咲が帰宅したのだと思った。

5分後

かれこれ5分は経ったはずなのに、有咲がなかなか蔵に降りてこない。宿題を早く終わらせてみんなで商店街に行きたい香澄は、しびれを切らして上の様子を見に行った。有咲に声をかけたが、そこには有咲の姿はなく、仕方なく蔵に降りてきた。

まもなく有咲が蔵にやってきた。生徒会の仕事で少し帰るのが遅くなってしまった。二人の目の前にふっと現れたものだから、二人はビックリして声を上げた。その声に有咲もまた驚く。

香澄は上で何をやってたのか?と有咲に迫る。今急いで帰ってきたところなのに、香澄は何を言っているんだろう?と有咲は思った。それより気になることがあった。

実は、上の入り口のところにブリキのおもちゃが置いてあったのだ。てっきり香澄の仕業だと有咲は思った。二人に尋ねてみると、二人ともブリキのおもちゃには触ってもいないし、大体ここに来た時は何もなかったと話す。

有咲がばあちゃんに呼ばれて席を外した時に、二人は考えた。もしかしたら、さっきの扉の音って、このおもちゃが立てたんじゃない?とりみ。日本人形が勝手に動いたとか髪の毛が伸びたとか、聞いたことがあるし、もしかして…とりみはつい考えてしまった。

扉が開いたわけ

怖い話が苦手な香澄は、これ以上怖い話を聞かされるのは無理だと思った。そこへ有咲が戻ってきた。二人の話を一通り聞いた有咲が笑い飛ばすものだから、香澄は躍起になって、絶対にヘンな音が聞こえた!と主張。りみもギイーと音がしたのだと付け加えた。

第1話 ブリキのおもちゃ

翌日 花咲川女子学園 中庭

二人はさっそく昨日有咲の蔵での出来事を沙綾たちに話した。結局のところは、ばあちゃんが蔵にブリキのおもちゃを持ってきた時に、ちょうどお店の方にお客さんが来てしまったので、蔵におもちゃだけ置いていったということだった。

怖い話かと思ってドキドキしながら聞いていたが、種明かしされて、プッと吹き出す沙綾だった。そういえば、ランダムスターとか太鼓を叩くウサギとか可愛いおもちゃがいっぱいあって、実際に有咲が持ってきたおもちゃを眺めてみると、独特の味わいがあり、見ているだけで楽しい気持ちになれた。

たえは根っからのウサギ好き。この手の話には反応がいい。ウサギが太鼓を叩いているのを想像してみた。だけど、実際にはゼンマイが壊れていてネジ巻きをしても動かない状態だ。かなり年月が経っているのだから、壊れていても仕方ない。

心優しい香澄は、眉を下げて、壊れたままにしておくのは可哀想だし、修理ができないものかとみんなに提案する。そう言えば、ありました!壊れたおもちゃをちゃんと動くように修理してくれるお店が!

電車に乗れば行ける距離にある「おもちゃの病院」に次のお休みの日に行ってみることになった。

休日 おもちゃの病院

太鼓を叩けないウサギのおもちゃを修理に出した。全部直すのに1週間かかる。予約がたくさん入っているから仕方がない。それに部品も取り寄せないといけないし。

おもちゃの病院で

おもちゃの病院内を見渡してみると、たくさんの修理待ちのおもちゃがたくさん並んでいた。有咲そっくりの人形を発見!こっちにはコンパクトがある。変身ごっこをいっぱいやって遊んだな、懐かしい。自分が小さい頃遊んだおもちゃもたくさん発見できた。

もしかしたら、まだ家のどこかになおしてあるかもしれない。家に帰ったら捜してみようと香澄は思った。

第2話 だいじなものだから

夜 戸山家 リビング

さっそく香澄は「動物のお城」っていう昔よく遊んだおもちゃを見つけ出した。確か一番上の旗のところが折れてたはず。やっぱりね~、と思っていると妹の明日香がやってきた。

押し入れから引っ張り出したおもちゃで姉が遊んでいるのかと思ったのだ。壊れたおもちゃを修理しようと思ったのだと明日香に教える。昔一緒に遊んだぬいぐるみの腕のところがほつれている…。可哀想だからと香澄はそのほつれを縫って直そうとした。

おもちゃにまつわる思い出

でも香澄は不器用だから…。見かねた明日香が縫って修理することになった。たくさん出てきたおもちゃを眺めていると、いろいろな出来事が思い出された。おもちゃが壊れて泣いたことも。それを妹に見られていたことも…。

明日香はいまさらこの古いおもちゃを直してどうするんだろうと思った。特に考えはなかったが、沙綾のところの弟、妹にあげたらいいんじゃないかと明日香が言ったのを受けて、香澄はふとアイデアがひらめいた。

第3話 あたらしいともだちへ

数日後の放課後 花咲川女子学園2-A教室

香澄のアイデアを聞いたみんなは大賛成。きっと子供達も喜んでくれるに違いない。沙綾とたえも賛同し、さっそく作ってみたというポスターをみんなに見せてくれた。そこには、『使わなくなったおもちゃ募集!』と書かれていた。

この前のウサギのおもちゃをモデルにして、たえが描いた絵もあった。すごく可愛らしい!これなら学校の目立つところに貼っておけば、みんな興味を持ってくれるのではないだろうか。

それにしても、香澄がひらめくアイデアというのは素晴らしい。使わなくなったおもちゃを集めて子供達に寄付するなんて!有咲は毎度のことながら、心から感心した。

後は各教室を回って、みんなに趣旨を説明すれば、たくさんおもちゃを集めることができるのではないだろうか。沙綾もたえもとても協力的で、どんどんおもちゃ計画が進んでいく。

各自家から持参したおもちゃをみんなで見てみることにした。沙綾はぬいぐるみを寄付すると言う。香澄は小さい頃よく遊んだぬいぐるみに愛着を感じたことを思い出し、沙綾もひょっとしたら手放したくないのでは…?と思い、本当に寄付してくれるのか沙綾の気持ちを確かめた。

りみも押し入れの中を捜し、コンパクトを持ってきてくれていた。電池を入れ替えてみたら今でも使える。ちゃんと鏡のところが光るし、まだまだ十分に遊べそうだ。

たえはウサギのお家セットだった。ウサギたちがたくさんいる!そう言えば、香澄も似たようなお家セットを持ってたっけ?当時はすごく人気があって、誰もが持っているくらい定番のおもちゃだったんだけど。

次は有咲の番!りみは有咲がどんなおもちゃを持ってきたか気になった。髪の毛の長いお人形だった。やっぱり香澄は有咲のと同じお人形を持っていた。みんながお馴染みのおもちゃで小さい頃遊んでいたことが分かり、何だかみんな嬉しくなった。

香澄のグッドアイデア

そうすると、またまた香澄が新しいアイデアを出す。おもちゃの回収ボックスを作ってどこかに置かせてもらうという考えはどうだろう?生徒会に許可願いを出せば、後は何とかなるだろう。そこで、さっそくみんなで回収ボックスを作ることになった。

第4話 ひろがるやさしさ

週末 市ヶ谷家 蔵

有咲の蔵に全員で集合して、集まったおもちゃの仕分けをした。修理の必要なおもちゃを選別し、袋に入れる作業だった。香澄はおもちゃの病院にかけ合い、壊れたおもちゃの修理を依頼したのだった。香澄のおもちゃに対する愛情が半端ないところが、電話口で伝わったのだろう。

明日は、おもちゃの病院に集めたおもちゃを持っていく日だ。来週も引き続き回収することにはなっているが、すでに回収ボックスが溢れんばかりになっていた。みんなの心優しい厚意に感謝するばかり。有咲のばあちゃんも、共感してくれて、例のブリキのおもちゃを譲ってくれることになった。

最初の香澄の小さな優しさが、人から人へと伝わり、今では結構大きな活動へと変身を遂げていた。これから先、もっともっと活動の輪が広がっていくのかもしれない。

流星堂 倉庫

香澄が躍起になって、箱を捜し出そうとしている。ケガをさせてはいけないので、有咲が声をかけて注意する。こっちではたえがお皿を移動しようとしているので、すかさず沙綾がストップをかける。

ふと棚の上に目をやると、それらしき物が見える。背の高いたえが手を伸ばして取ってみた。ほこりを掃ってみないとまだわからないが、捜していた箱のようだ。

ウサギのおもちゃ箱

太鼓を叩くウサギの絵の他にもギターを弾くリスとかピアノを弾くネコなどの絵が見えてきた。ひょっとしてウサギのおもちゃはこの3体でセットだったのだろうか。つまり3体はバンドだったってこと?

第5話 いいおときこえた♪

翌日 電車内

香澄たちは予定通り、電車で「おもちゃの病院」に向かっていた。楽しみで仕方のない香澄は、ワクワク気分で落ち着かない様子だった。

この1週間というもの、おもちゃの回収や分別、蔵の大捜索も行い、修理してもらうおもちゃの量といったら半端ない。

香澄は今湧き起こっている気持ちを、子供の頃におもちゃを買ってもらって、家まで帰る時の感情に似ていると表現した。確かに、早く箱を開けて触りたいのに、それがじれったい。「持ってあげるから」と親に言われても、自分でしっかり持っていたいような、そんな気分に似ているような気がした。

そして、『いよいよライブが始まる!』って時の気持ちにもすごくよく似ている。りみは、バンドのおかげでワクワク感が感じられるということが、すごく贅沢なことだと思った。

おもちゃの病院

そんな話に夢中になっているうちに、おもちゃの病院に着いた。修理をお願いしていた例の太鼓を叩くウサギのおもちゃは、ちゃんと動くように直してあった。

みんなでゼンマイを巻いて、上手く太鼓を叩いてくれるか確かめてみた。リサにも負けていない見事な演奏ぶりに、みんな大喜びだった。

香澄、スタッフに尋ねてみる

もともと3体でセットだったおもちゃだから、仲間を捜してあげないとね。そのことを相談してみると、おもちゃ博物館のことを教えてくれた。そうか!おもちゃ博物館に行けば、何か情報が分かるかもしれない!そう考えた香澄たちはさっそくおもちゃ博物館へ行ってみることにした。

エンディング ありがとうのねいろ

おもちゃ博物館

おもちゃ博物館にはいろいろな種類のおもちゃが所狭しと並んでいた。昔のおもちゃから最近のものまでありとあらゆるものが展示してあった。日本で作られたおもちゃだけでなく、海外製のおもちゃのコーナーもあり、目を見張るものがあった。

たえは、ウサギのおもちゃに夢中で、みんな連れて帰りたい気分になった。おもちゃコレクターにとっては、一日中夢中になれる場所だ。

親子連れでおもちゃを観に来ている人たちもたくさんいる。ここは、大人も子供もみんな笑顔になれる場所。

有咲は、さっそくブリキのおもちゃのコーナーを見つけた。香澄は太鼓を叩くウサギの仲間を捜してあげることにした。

ブリキのおもちゃコーナー

仲間というのは、ギターを弾くリスとピアノを弾くネコ。博物館のスタッフに尋ねてみると、何か心当たりがあるらしく、奥の方へ…。少し待っていると、捜していた2体を出してくれた。

スタッフによれば、3体セットが揃わないため、展示することができなかったのらしい。残りの1体というのは、香澄の太鼓を叩くウサギのおもちゃ。

香澄のひらめき

香澄はすごくいいことを思い付いた。3体が揃えば、このおもちゃ博物館に展示してもらえる。そして、見に来た人たちをいつでも楽しませることができる。香澄の持っているこの太鼓を叩くウサギのおもちゃを寄付すれば…。

バンドのメンバーは、誰が欠けてもダメ!いつでも全員が揃っていないと!

みんなの賛成意見を受けて、香澄はおもちゃの博物館におもちゃを寄付することにした。会いたくなれば、ここに来ればいい。いつでも3体のバンドセッションを見ることができる!香澄は何だか晴れ晴れとした気分になれた。

あれ?今、この子が太鼓を鳴らしたような気が!有咲も確かに見た。

もしかしたら、この子が香澄にお礼を伝えたのかもしれない。蔵で最初に聞こえた音も、香澄に見つけてほしかったのかもしれないね。ホントによかった!今回のことで、香澄はおもちゃのことがますます好きになれた。

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