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バンドリ!の「第20~22話」

バンドリ!

第20話 みんなが1つに

­CiRCLEスタジオ

香澄たちの曲の演奏が終わり、それを聴いていたイヴや花音たちは、楽しい曲想にワクワクうっとり~。きっと観客も気に入ってくれるはずだと太鼓判を押す。

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だけど、最後の歌詞だけが空白のまま。最後の歌詞は当日考えることにしたのだ。香澄らしいアイディアなのだけどね。麻弥もすごく気に入ったみたいで、早く練習したいと、気持ちの高揚を隠しきれない。

最後の曲を演奏するための合同バンドも結成できた。バンドの垣根を越え、みんなで演奏できるなんて、それはそれですごいことなんだけど。香澄のワクワクは止まりそうもなかった。香澄だけでなく、ここにいるそれぞれのバンドのメンバーたちも、当日が楽しみで仕方がない。

当日の衣装として、お揃いのTシャツも完成していた。リサがみんなに見てもらうため、用意していたTシャツを広げると…。そこには、カッコよさとかわいらしさを強調したデザインのTシャツがあった。思わず日菜は、すぐさま着てみたいと思った。

さっそく試着してみると、本当にカッコいいTシャツに仕上がっている。日菜は興奮気味に話す。それを紗夜が制すが、そういう紗夜もちゃっかりと試着している。ふたりが一緒に並ぶと、いつもより本当にそっくりに見えた。

みんなでお揃いのTシャツを着てみると、なんだか気持ちも引き締まる。そして、一体感と同時に安心感も持つことができた。

準備が着々と整い、後は当日の段取りだけ。バンドの練習もあるだろうからと、一度解散し、あとは各々でやるべきことを進めようと、千聖が建設的な意見を出す。

通学路

リサは、衣装チームとしてTシャツが無事完成し、試着も終わって、チームとしての仕事が一段落したことで、ホッとしていた。あとは、本番を待つだけだ。

スタジオで練習を頑張っているつぐみからひまりにメールが届いた。合同バンドの練習風景を撮った写真が一枚添えられていた。みんなに混じって、ちゃんと写真に納まっている友希那の画像を見て、リサは嬉しさが込み上げてきた。そして、その写真には蘭の姿も映し出されていた。個性的な面々が、ちゃんとみんなと一緒に活動している…。その様子がありありと分かり、ひまりは一安心できた。

羽沢珈琲店

羽沢珈琲店では、花音たちが、当日のパンとドリンクのメニューを準備していた。どれも美味しそうなパンばかり。セットした献立を写真に撮り、沙綾はイベントのグループチャットに送信した。みんなはどんな反応を見せるだろう?それが楽しみだと沙綾は話す。

すると、花音がしみじみとみんなに話し始める。他のバンドの人たちとの接点がなかった花音が、こうして自分にできることを探しながら、みんなと交流を深めているなんて、最初の頃に比べたら考えられないことだ。

最初は確かに不安に感じることばかりだったが、実際に始めてみると、それはすごく楽しく感じられるようになったと、花音は続ける。沙綾にとってもモカにとっても、他のバンドメンバーと、こうして交流するのは花音同様、初めてのことだった。花音は、この機会を通して、また1つ自分の世界が広がったように感じていた。本当にバンドに入ってよかった!まだ、本番が終わってもいないのに、花音はしんみりと、確かな達成感を早々と感じ取っていた。

CiRCLEスタジオ

スタジオでは、熱気を帯びた雰囲気の中で、練習も終わりに近づいていた。蘭は、もう少し残って練習したいと思った。友希那もつぐみも彩も、みんな同じ思いだった。

「気持ちはひとつ…」最初はそうなるようにと、一生懸命にやってきたけれど、今は、自然にみんなの気持ちが1つになっているようだと、香澄は感じていた。その感覚がなんだか嬉しくて、香澄は思わず笑ってしまった。そばにいた蘭は不審に思ったかもしれないけれどね。

紗夜、日菜を落ち着かせようとする

第21話 全体ミーティング!

­本番当日・CiRCLE前

そして、いよいよ本番を迎えた。何事もなく、とにかく無事に終わることを願って…。

ところが、千聖に急な仕事が入ってしまったとの連絡があり、たえは紗夜にそのことを伝えた。紗夜は驚くでもなく、冷静に受け止めている。開演中にこちらに来ることができるのならば、問題はない。出演順を変更すればいいだけのこと。昨日のうちに既にリハを終わらせているし、機材もちゃんと運んである。Pastel*Palettesとしてステージに立てるのならば、特に問題はない。

楽屋

花音は、心配性なのか、急な仕事が入った千聖のことを心から心配していた。それとは対照的に、薫は、千聖はプロだから、仕事に穴をあけるようなことはしないだろうと、全く心配はしていない様子だった。

ライブハウス

千聖の仕事の関係で、タイムテーブルの変更をしたことを、紗夜はみんなに伝えた。具体的には、Afterglowとパスパレの出番を入れ替えるということ。演奏する内容には大きな影響はない。関係のバンドも支障なしと判断する。紗夜のテキパキとした指示に、メンバー一同大きな声で反応する。これから迎える本番に、一丸となって取り組もうとする気持ちが表れていた。そして、限られた時間の中で、リハーサルが始まった…。

本番直前・楽屋

まもなく、本番を迎える。観客の入りを確かめながら、りみは迫って来る緊張が隠せなかった。そんな様子を見て、たえはりみを安心させようとした。

だいじょうぶ!みんな同じ気持ちになれるように、みんな笑顔になれるように、それだけを思って、演奏すればいい。何も特別なことじゃないから。

そして、ステージ上の香澄にスポットライトが当たる。トップバッターとしてのポピパの演奏は大成功。客席は大盛り上がり。それに続くAfterglowも大盛況。

楽屋

次はパスパレの出番だというのに、肝心の千聖はまだ楽屋入りしていなかった。パスパレのメンバーたちもさすがに、間に合うのか心配になってきた。

そして、ギリギリのところで、千聖がやってきた。

だいじょうぶ。「私はPastel*Palettesの白鷺千聖よ。ステージに穴をあけたりしないわ」という千聖の言葉に、不安は吹き飛び、メンバー達の気持ちはひとつに。

千聖、ステージに穴はあけない

ステージ

ステージには、パスパレの姿があった。さすがにプロ意識を感じさせるステージだった。それぞれのバンドが個性豊かにステージを飾る様子に、会場も大いに盛り上がった。

楽屋

それぞれのバンドライブが終わり、どのバンドのメンバー達も満足そうに見えた。そして、いよいよ迎える最後の曲の準備に取りかかる時がきた。

そういえば、最後の歌詞は、まだ決まっていなかった。時間は迫っているというのに、最後の歌詞は?香澄ちゃん、だいじょうぶ??

第22話 ミュージック、スタートっ!!!

­楽屋

香澄はと言えば、今のこのドキドキをまるで楽しんでいるかのようだった。そして、最後の歌詞は、「ドキドキで楽しいっ!!」これが一番ふさわしいと感じた。それを聞いて友希那は、本当にストレート過ぎるほどストレートだと思った。

いろいろ考えた末の今の気持ち。返ってストレートな方がいいんじゃないかって。誰にでも伝わる良い歌詞。それが、「 ドキドキで楽しいっ!! 」香澄らしい歌詞だ。これに誰も反対する者はいなかった。

そろそろスタンバイの頃だ!紗夜の声かけに、一同気合いが入る。

ステージ

たくさんの観客の拍手が鳴り止まない。それぞれのバンド演奏がプログラム通りに進行し、いよいよ最後の曲となった。バンドの垣根を越えて、合同で作った新曲を披露。観客と演奏者全員が、この会場で同じ気持ちになってくれることを願いつつ曲を奏で、それぞれが思いを1つにする…。

CiRCLEロビー

今回企画のライブは、思っていた通り、大成功に終わった。外のカフェで販売していたパンやドリンクも大人気だった。こうして無事成功を収めることができたのもスタッフさんたちのおかげ。いろいろなサポートがあって、ここまでこぎ着けることができたのだ。すべての人々に感謝しつつ、また一歩先を見つめる各メンバーたち。彼女たちのさらなる活躍を期待したいな。

楽屋の片づけを終えて、笑顔で出てきた香澄。そして、また誰かが泣き顔で登場!そう、彩ちゃんです!演奏しながら感動したんだよね。

あの友希那や蘭がアンコールバンドで、みんなと一緒に歌っている姿にも感動している仲間がいた。まるで、ボーカルの保護者たちのように寄り添ってくれた仲間の存在があったのだ。

まりな、5バンドの演奏に感動する

5バンドはみんな色が違っていても、それぞれが自分たちのやれる最高の演奏をやってのけた。その気持ちが客席までしっかりと伝わってきて、ライブの楽しさは倍増した。「笑顔のおすそ分け」かな。観客の全てが、ライブ第2弾を待ち焦がれるのは間違いなしだ!